外壁は住まいを守る大切な役割を担っています。
しかし、日々の紫外線や雨風にさらされることで、徐々に劣化が進んでいきます。
「そろそろ外壁塗装が必要かも…」と感じていても、具体的にどんな症状が出たら塗り替えのタイミングなのか、わからない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、外壁塗装の劣化サインについて、剥がれやひび割れなど症状の種類を詳しく解説します。
早期発見することで、大規模な修繕を避け、コストを抑えることができますので、ぜひ参考にしてください。
Contents
外壁塗装が劣化しているサインとは?
外壁塗装の劣化は段階的に進行します。
軽度な症状を見逃すと、建物の構造部分にまでダメージが及ぶ可能性があります。
定期的にご自宅の外壁をチェックし、以下のようなサインが見られたら、早めに専門業者へ相談することをおすすめします。
劣化のサイン①:チョーキング(白亜化)
症状の特徴: 外壁を手で触ると、白い粉のようなものが手につく現象です。
チョーキングは塗膜の表面が紫外線や雨によって分解され、顔料が粉状になって現れる状態を指します。
深刻度は軽度〜中度になります。
チョーキングは塗装の劣化初期段階のサインです。
この段階であれば、まだ建物本体へのダメージは少なく、塗り替えを行うことで十分に対応できます。
ただし、放置すると次の段階に進行するので、発見したら早めの対応が良いでしょう。
劣化のサイン②:色褪せ・変色
症状の特徴: 新築時や前回塗装時と比べて、明らかに色が薄くなったり、くすんで見えたりする状態です。
特に日当たりの良い南面や西面で顕著に現れます。
深刻度は軽度になります。
色褪せは美観の問題だけでなく、塗膜の保護機能が低下しているサインでもあります。
この段階で塗り替えを検討し始めるのが理想的です。
劣化のサイン③:塗膜の膨れ・剥がれ
症状の特徴: 塗装表面が部分的に浮き上がったり、ポロポロと剥がれ落ちたりしている状態です。
塗膜の下に水分が侵入し、塗膜と外壁材の密着性が失われることで発生します。
深刻度は中度〜重度になります。
塗膜の剥がれは、外壁材が直接雨風にさらされることを意味します。
外壁材自体の劣化や、建物内部への水の浸入リスクが高まるため、早急な対応が必要です!
劣化のサイン④:ひび割れ
症状の特徴: 外壁に入る亀裂のことで、細かいものから大きなものまでさまざまです。
ひび割れは大きく分けて以下の種類があります。
- ヘアークラック:髪の毛程度の細いひび割れ(幅0.3mm以下)
- 開口クラック:通り窓や扉などの開口部周辺に斜め方向にひび割れ
- 構造クラック:幅0.3mm以上、深さ5mm以上の大きなひび割れ
深刻度は中度〜最重度になります!
ヘアークラックは比較的軽度ですが、構造クラックは建物の構造自体に問題がある可能性があり、非常に深刻です。
ひび割れから雨水が浸入すると、建物内部の腐食やカビの発生、さらには鉄筋の錆びなどを引き起こします。
劣化のサイン⑤:カビ・藻・コケの発生
症状の特徴: 外壁に緑色や黒色の汚れが付着している状態です。
特に日当たりが悪く湿気がこもりやすい北面に発生しやすい傾向があります。
深刻度は軽度〜中度になります。
カビや藻の発生は、塗膜の防水機能が低下し、外壁が水分を含みやすくなっているサインです。
美観を損なうだけでなく、外壁材の劣化を加速させる原因となります。
劣化のサイン⑥:コーキング(シーリング)の劣化
症状の特徴: サイディングボードの継ぎ目や窓枠周りに充填されているゴム状の材料が、ひび割れたり、痩せて隙間ができたりしている状態です。
深刻度は重度になります。
コーキングは外壁の防水において重要な役割を果たしています。
劣化すると隙間から雨水が浸入し、建物内部の腐食やシロアリ被害のリスクが高まります。
劣化のサイン⑦:サビの発生
症状の特徴: 金属製の外壁材や、外壁に取り付けられた金属部品(釘、ビス、雨樋など)に赤茶色のサビが発生している状態です。
深刻度は中度〜重度になります。
サビは塗膜の防錆機能が失われた証拠です。
放置すると穴が開いたり、構造部分まで腐食が進んだりする恐れがあります!
外壁塗装の適切な時期とは?
一般的に、外壁塗装の耐用年数は使用する塗料によって異なります。
塗料別の耐用年数目安:
アクリル塗料 :5〜8年
ウレタン塗料 :7〜10年
シリコン塗料 :10〜15年
フッ素塗料 :15〜20年
無機塗料 :20〜25年
ただし、立地条件や気候、建物の構造によって劣化スピードは異なります。
年数だけでなく、実際の劣化症状を見て判断することが重要です。
前回の塗装から10年前後が経過している場合や中期段階の症状が見られる場合は、一度専門業者による診断を受けることをおすすめします。
外壁塗装の劣化を放置するリスクは?
外壁塗装の劣化を放置すると、以下のようなリスクが発生します。
①建物の寿命が短くなる:外壁は建物を守るバリアの役割を果たしています。その機能が失われると、建物本体の劣化が急速に進みます。
②修繕費用が高額になる:軽度な劣化であれば塗装だけで済みますが、構造部分まで傷んでしまうと、外壁材の張り替えや内部の補修が必要になり、費用が数倍に膨らむ可能性があります。
③雨漏りやカビによる健康被害:外壁から浸入した水分が原因で、室内にカビが発生し、健康被害を引き起こすケースもあります。
④資産価値の低下:外観の美しさは建物の資産価値に直結します。劣化した外壁は見た目の印象を大きく損ない、将来的な売却や賃貸時に不利になります。
まとめ
外壁塗装の劣化サインは、チョーキングや色褪せといった軽度なものから、剥がれやひび割れなどの重度なものまでさまざまです。
定期的に外壁の状態をチェックし、気になる症状が見られたら早めに専門業者へ相談することが、建物を長持ちさせるための鍵となります。
「まだ大丈夫だろう」と先延ばしにすることで、結果的に高額な修繕費用が必要になるケースは少なくありません。
適切なタイミングでメンテナンスを行うことが、長期的なコスト削減にもつながります。
大切な住まいを守るために、今できることから始めてみませんか?